新しい自分になるための片付け。ものを手放して過去も手放すポイント

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年末の大掃除の時に限らず、モノを手放すということは過去の自分と決別して新しい自分になる方法のひとつです。

ここでは「ものを手放すこと」「新しい自分になること」の関係や、「新しい自分になること」を意識した整理の仕方について書いてみようと思います。

身の回りのものに自分があらわれる?

今、自分の周りにあるものは、自分で選んで購入したものでしょうか。誰かにいただいたものでしょうか。どちらにしても持っておこうと決めたのは自分です。その自分の価値観がものにあらわれています。

自分で購入したものなら「○○にはまっていた自分」「素材にこだわっていた自分」「機能性を重視していた自分」など価値観や判断基準です。そこには言葉にできない自分のあり方や嗜好も含まれています。

これはいただいたものでも同じことです。もしかしたら、いただいたものの場合は申し訳なくてとっておく、というケースもあるかもしれません。そうすると「人に合わせる自分」がものに映し出されることになります。

身の回りのものが内面に影響する

身の回りのものは自分に影響を与えています。例えば髪型が変わると気分が変わったり、服装が変わると気持ちが変わったりしますよね。仕事着を切ると気分がシャキッとしたり、パジャマに着替えるとリラックスしたり。こんな風に私たちは服や身の回りのものに影響を受けて暮らしています。

過去の自分の影響

身の回りのものに自分が現れていて、それが内面に影響します。

「過去の自分の選んだもの」に囲まれて暮らすことが、新しい自分に変化していく足かせになるということです。内面は変化しているのに過去の自分の服を着ると過去の自分っぽい気分になっていくという感じでしょうか。

別の言い方をすると、身の回りのものが内面に合わせて変わらない状況はアンバランスと言えます。進みたいのに進めない、物事が滞る要因の1つになります。

今の自分に合ったものの見分け方

あたらしい自分になるために身の回りのものを整理するのは効きます。過去の自分に合っているものから今の自分に合うものにかえればいいのです。でも、今の自分に合ったものを選ぶって難しいなぁと常々感じています。しっくりくるものは慣れ親しんでいるだけで実は過去の自分に合うものだったりするからです。

じゃあ、どうやって見分けるの?ということをここからは書いていきます。

使っているかどうか

一番単純です。

1年以上使っていないものは手放すことを検討してみてください。きっとこの先も使いません(笑) 1年が難しい場合は2年、3年などで考えてみます。

使わないものを所有しているということは、エネルギーの無駄使いになってしまいます。所有すること自体、体力が必要だからです。手放してみたらわかると思うのですが、案外スッキリします。それだけ不要なものを持ち続けることが無意識に自分に負荷をかけるということです。

そのエネルギー、本来はもっとクリエイティブに使えます。どちらにエネルギーを使いたいか考えてみてもいいのかもしれません。

もし使っていても、今の自分に合わない場合は買い替えのタイミングと言えます。それを考えるための視点をご紹介します。

今の状態で店に並んでいたら買いたいか

自分の持ち物がお店に並んでいたらお金を払って買いたいでしょうか?

部屋にあるものをいったん部屋の真ん中に集めて並べてみると本当に好きなものがよく分かるかもしれません。お店に行ったつもりで眺めてみて、直感でお金を払って持ち帰りたいものはどれでしょうか?ここで選ばれなかったとしてもすぐにしてたりしなくていいので、安心して(笑)直感に従ってみてください。

買った時期で分けてみる

せっかくの整理の機会です。今年買ったもの、去年買ったもの、それ以前、など、購入時期で分けて眺めてみてください

私は引越しが多いので住んでいた土地ごとに分けてみたことがあります。沖縄時代、京都時代、鎌倉時代、東京時代…といった感じです。その結果、前に住んでいた場所で買ったものはなんだか雰囲気が違うように感じて手放すことにしました。

毎日同じような生活でも期間で分けてみると雰囲気が違って見えるので判断しやすくなります。一晩で人の細胞の1パーセントは入れ替わるそうです。何年も前の自分は細胞レベルでも過去の自分なのかもしれません。

何を大切に選んでいたか分析してみる

年別に分けたらその頃は何を大切に選んでいたかを思い出してみてください。この頃はシックな服装が好きだった、少し背伸びして選んでいた、カジュアルになってきた、エシカルなものを意識していた、など傾向がある場合があります。

その時の感覚や判断軸は今の自分に合っているでしょうか?

今の自分とは違う判断軸で選んでいた場合は手放す対象にしてもいいかもしれません。過去の判断基準や価値観、つまり過去の自分がものに投影されているからです。

捨てたくないものをあえて見つめる

「これだけは取っておきたい…!」と思うものの中には買ったときに大切にしていたアイデンティティが影響している可能性があります。そのアイデンティティが今も自分にとって合っているものなのかどうか見てみます。思いが強ければ影響力も強くなります。今の自分と一致していない場合は手放すことで新しい自分への大きな後押しとなる可能性が高いです。

私の経験「ものを手放して手に入れた新しい自分」

さて、過去の自分をスッキリ整理して、新しい自分にになるための視点をお伝えしました。

ここからは過去を捨てて新しい自分になるってどんな感じなのか、私の経験をシェアしたいと思います。色々ネタはあるのですが、今回は捨てたくないものを捨てた時の話です。

年末に近づき、ものを整理していてあることに気がつきました。私は父からもらったものが捨てられなかったのです。「そう言えばお父さんにもらったもの捨てられないかも!」と気がついて見渡してみると、あれも、これも父からもらったもので、案外たくさんありました。無意識だったんですね。

「もう使っていないので手放そう」と試みるのですが、すぐにはできませんでした。「なんか申し訳ないな、せっかく私のために選んでくれたのに捨てるなんて。」父を悲しませているような気持ちになってしまうのでなかなか手放せずにいました。手放そうとして湧いてくる感情をクリアリングしつつ、そこに深い悲しみがあるのを見つめていました。

そんなことをしていたある日、悲しみの正体に気がつきました。私は「いつまでもお父さんの娘でいたい」という気持ちが強く、ものを捨てることで父から自立するのが悲しかったのです。ものを捨てることは父のくれたものを断ることです。これが父が認めてくれる娘、父の思い描く娘でいることを断ることと同じに感じました。「もうお父さんの娘でいられないかもしれない」という深い悲しみで父がくれたものを手放せなかったのです。

感情のクリアリングを進めていくと「いつまでもお父さんの娘でいたい。お父さんに認められたい。」という気持ちが緩んできました。そうすると少しずつ父にもらったものを手放すことができるようになってきました。

そうやって、父からもらったものを手放していくうちに、父の影響に気がつきました。会社で働いている時に経営者である父に認められたくて、経営者の厳しめの目線で自分をチェックしては緊張したり、ダメ出ししたりしていたのです。だから会社でいつも緊張感を感じながら働いていました。これは予想外でした。だって「ずっとお父さんの娘でいたい…!」という気持ちが会社での働き方に影響しているなんて思わなかったのです。

それに気がついて以来、会社で働く時のリラックス度は上がりました。自分のミスにも周りのミスに寛容になったし、職場で笑うことも増えました。無意識に父に認められようと会社で振る舞っていたのが、自分で考えて責任を持って働く、自由な方向にシフトしていきました。

私にとって父からもらったものを手放すというのは「父の期待」から自由になって自分らしく振る舞うことを意味していました。「お父さんから認められる娘」を演じることをやめて、自分の生きたいように自由に生きることができるようになるということです。

「これだけは捨てられない…!」の理由はこんな風に案外深いのかもしれません。

まとめ

ものを整理することが過去を手放すことにつながることは伝わったでしょうか。

ものを整理することや過去を手放していくことは新しい自分にアップデートすることです。

昔は新聞で一日に数回だった情報は今、リアルタイムで手に入れられるようになりました。そうやって情報が流れるスピードと共にいろんな物事の流れが速くなっている時代です。これはますます加速することが予想されます。

そんな流れの早い時代を楽しくサバイブするには、過去を手放して、こまめに新しい自分にアップデートしていることは重要なポイントに感じます。

新しい自分で新しい時代の流れにのる、なんだかわくわくしませんか?

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