その生きづらさ、親子関係のせいかも?ごく普通の家庭にもある不適切養育とは

知っておきたい心の話

このページでできること
・生きづらさの原因が親子関係かどうかのチェック
・不適切養育を受けたかどうかのチェック

やりたいことをやっても続かないんだよなぁ

自分とつながっていない感じがする

自分がいない感じがする

人間関係が苦手

そう思うなら、原因は心の見えない場所にあるのかもしれません。

もう忘れてしまった幼い頃の親子関係の影響かもしれないからです。

小さい頃にした親との交流や家庭環境は、私たちの自覚以上に影響を与えるものです。

ぜひ、チェックしてみてくださいね。

【チェックする前に】不適切養育とは

不適切養育というのは、子どもが大人になった時、生きづらさを感じやすい育て方です。

やらない方がいいんだけど、やっちゃう子育てって感じでしょうか。

わかりにくいものも多いです。

そのため

「うちの親は毒親じゃないしなぁ」

「親子関係は悪くないし」

「普通の家庭だった」

という方も親子関係が原因で生きづらさを抱えることがよくあります。

子どもは自分中心に物事を考えます。

だから、親が自分を怒ると「自分は価値がないんだ」と思い込んでしまったり

両親が目の前で喧嘩をすると「自分が悪いんだ」と自分を責めてしまったりします。

その勘違いが起きやすい親の振る舞いを「不適切養育」という言葉で表します。

親として不適切だったチェックとか、人としてダメな人チェックではありません。

このチェックをするのは、親を否定するためでも、自分を否定するためでもありません。

生きづらさの原因を紐解いて、人生を充実させたり

本来の自分との繋がりを取り戻すための鍵を見つけるのが目的です。

まずは、不適切養育の影響でどんな生きずらさを感じやすいかチェックしてみましょう。

生きづらさチェック

やりたいことがわからない

興味のあることは色々あれど、何をやっても「なんか違うんだよなぁ」って感じになってしまいます。

また、やりたいと思って始めたことが続かないことがあります。

私は気分屋ってわけでもないんだけど、続けようとしても、なんか嫌になっちゃったり、タスクに感じてしまったりしました。

【関連記事】
不適切養育と「やりたいことがわからない」の関係を書きました

「やりたいことがわからない」潜在意識にあるほんとの理由〜トラウマ編〜

自分がいない感覚

これ、クライアントさんからもよく聞きます。

自分がいないので、自己分析しようがないんですよね。

私は自己分析しようにも、無感覚なことが多いので困りました。

5段階評価は全部3になったりして。。

自分の欲求やニーズを把握するのが苦手な人も多く、自分の感情がよくわからないという人もいます。

自己肯定感が低い・承認欲求が強い

自己肯定感が低いと起きる現象は色々あるんですが、自分に自信がなかったり、人と比べてしまったりします。

また、自己肯定感の低さが、承認欲求につながることがあります。

「できる人」でいようとして頑張ってしまったり、状況や相手をコントロールしたくなったりします。

「何者かになりたい」「特別でいたい」と感じることも多いです。

私、仕事中にちょっとした指摘をされるだけでイラッとしたりしてました。辛かった〜。

人間関係が苦手

言いたいことが言えなかったり、相手との関係をうまく深められなかったり、人に合わせてしまったりする傾向があります。

雑談が苦手、人と仲良くなるのが苦手という人もいます。

疎外感や孤独感を持つ場合もあり、私は「私ってここにいていいのかなぁ」「自分だけ仲間に入れてもらえてない感じがする」そんなふうに、人間関係で壁を感じていました。

境界線が曖昧

境界線が曖昧だと、人間関係でストレスを感じやすいです。

例えば

・人に合わせて考え方を変えてしまう
・自分が受け入れられるか不安に感じる
・相手の反応が怖くなる
・相手が悲しんでいると後ろめたい
・相手が怒っていると自分のせいではないかと思う
・「もっとこうしてくれれば」と思う
・相手をコントロールしたくなる

などの感覚を抱きやすく、自分と相手の違いを感じにくくなります。

また、仕事をし過ぎてしまったり、相手を変えようとコントロールしてしまったりします。

人前で自分らしくいられない

ありのままの自分は受け入れられないという体験を持っているので、人前で自分らしくいられないことが多いです。

私は、等身大で、自然体で振る舞う人に憧れていました。

自分の理想の「できる人」「優秀な人」のイメージがあって、そういう自分でいるかどうか自分でチェックしてしまうのが辛かったです。

気分の浮き沈みが激しい

私は、元気な時と、ドヨーンと憂鬱にしてる時の差が激しくて、友達にも差が激しいと言われていました。

「ジェットコースターに乗ってるみたいで疲れる」と思っていたこともありました。

顔に出ないタイプの人もいるようです。

考え方が極端

白黒思考、完璧主義など極端な思考を持つことがあります。

真ん中がない感じです。

これはいいのか、悪いのか、と善悪判断をしやすくなったりします。

また、極端な思考は万能感や無能感と関係があります。

理想的でない自分を認められない、できない自分を受け入れられない人はこの辺りを疑ってみてもいいかもしれません。

【関連記事】極端な思考、白黒思考について

つまらない毎日の原因は思考の癖?白黒思考を手放して満たされた毎日を送ろう!

 

【関連記事】白黒思考を作る万能感について

ありのままの自分を認めて才能を開花させよう。全能感と無力感を手放した世界へ。

いくつかあげてみましたが、共感する生きづらさはありましたか?

次は、親子関係をチェックしてみましょう。

不適切養育チェック

不適切養育は、わかりやすいものは、子どもに暴力を振るう、暴言を吐く、子どもを無視する、子育て放棄(ネグレクト)、性虐待などがあります。

わかりにくいものも多いです。

以下に例えをあげてみました。

親の気分で叱る、急に怒る

子どもの時に叱られた記憶がある人は多いと思いますが、同時に、なんで怒られたのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。

私も、母に怒られることはよくありましたが、なんで怒られているのか正直よくわかりませんでした。

おそらく母がイライラしたから怒ったんだと思うんですけど…。

父は急にキレる人だったので、ルールはありませんでした。

ルールなく怒られると子どもは混乱し、人への信頼を育てることができません。

過干渉・価値観や意見を押し付ける

・好きでもない習い事に、将来のために、と通わせる
・友達関係に口出しする
・子どもの考えを批判したり、口出ししたりする
・宿題やったの?など学習に口出しする
・部活や進路に口出しをする
・「〜すべき」「こうあるべき」など親の価値観を教育する
・子どもの行動をチェック、把握しようとする
・過保護に色々やってあげる

など、子どもが親が口うるさい、厳しいと感じれば過干渉になります。

大人になっても、子どもの状況(行動)を必要以上に把握しようとする、時間やお金の使い方を確認・意見するのは明らかな過干渉です。

親が過干渉だと、子どもは自分の価値観を形成しづらくなり、「自分がいない」「やりたいことがわからない」状態になります。

私は、小学校の時に親が服を選ぶのが嫌でした。

子どもの前で妻もしくは、夫の悪口を言う

子どもは親のことが好きなので、どちらかの悪口を聞くのは辛いです。

「こんな人はダメなんだ」と偏見に繋がることもあります。

私の母は、父の悪口を言っていたのですが、私は自分の一部が否定されたような気がしてしんどかったです。

子どもの前で夫婦喧嘩をする

生きづらさの対極にあるのは、心理的な安心感です。

心理的な安心感を破壊し、緊張状態に追い込むのが夫婦喧嘩です。

子どもは「自分が悪いんじゃないか」と自分を責めたまま大人になるので、何かと自分が悪いと考えてしまったり、緊張や不安を心のどこかに抱えたまま日常生活を送ることになります。

子どもの話を聴かない

忙しくて話を聞いてもらえないと、「自分なんていても仕方ないんだ」と自己否定感を感じるようになります。

寂しさが溜まって、承認欲求(誰かに認めてほしい、褒めて欲しいという気持ち)が強くなるケースも多いです。

兄弟や他の子どもと比べる

「あの子はできるのにね」

「あの子を見習いなさい」

など、兄弟間の比較や、他者との比較は子どもの劣等感を育てます。

私は弟と比べられたので、自分のことはだめだ、と思っていたし、家で別の子どもが褒められていると、比べられたわけではないけど、実は傷ついていました。

子どもを怒鳴ったり、否定したりする

子どものできないことを「なんでできないの」などと否定したり、笑い物にしたりするのは子どもの心を傷つけます。

子どもを怒鳴ったり、失敗を問い詰めたりするのも不適切養育にあたるとされています。

 

不適切養育を鍵に人生を変える

心当たりはありましたか?

心当たりがあるなら、親との関係を見直すことで、生きづらさを軽減できる可能性が高いです。

不適切養育というのは残念ながら、どこの家庭でも存在し得ます。

厄介なのは、成長したら忘れてしまうことです。

そして、本人の気がつかないところで、生きづらさの種が生まれることです。

特に日本は過干渉がデフォルトです。

「自分ができなかったことは子どもにしてあげたい」逆に「してもらったことを子どもにも」というのが親心という国だからです。

本当は親と子どもは別個の存在です。

だから、親自身がしてもらったこと、してもらえなかったことを判断基準に子どもに何をするか考えるのがちょっとずれています。

日本はそんな風潮ですから、「生きづらいなぁ」という気持ちがあって、不適切養育に少しでも当てはまるなら、人生を変えるヒントは親子関係にあると疑ってみてほしいです。

きっと、人生を変えるきっかけになると思います。

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