とっさに人に合わせてしまう「人前で自分らしくいる」ための考え方
- とっさに相手に合わせてしまう
- 人前で自分らしくいられない
- 人といると自分の意見がよくわからなくなる
- 相手と同じように感じないといけない気がする
- 自分の考えてることってよくわからない
- 本当は意見をはっきり持ちたいのに…
そんなふうに思っている人は自分と他人との境界線がはっきりしないのかもしれません。
自分と他人の境界線がはっきりしないと自分の感じていることや意見がわからなくなって、なんとなく相手に合わせるようになってしまいます。
私も話していると「相手と違う意見は言わないように」と、とっさに相手に合わせていたり、相手に合わせるうちに自分の言いたいことがよくわからなくなってしまう人でした。話の途中で何を話しているのかわからなくなることもよくありました。
改善しようと意識を向けるうちに、自分が相手に合わせる反応パターンの原因になっているのは相手が正しいという前提や親とのコミュニケーションであると気がつきました。
「自分は自分」になれると自分も相手も尊重した心地いい人間関係が作れると気がついた私が学んできた、人前で自分らしくいるために有効な考え方をご紹介します。
この記事の目次
合わせてしまう原因は親子間での非言語コミュニケーション?
「言わなければ相手には伝わらない」と頭では分かりつつも、なんとなく雰囲気でコミュニケーションをとることも多いものだと思います。「空気を読む」「察する」というやつです。
親子関係も非言語でやり取りすることは多いです。特に幼少期は言葉の話せない子どもと非言語コミュニケーションが取れることは重要です。
子どもが言葉を覚えていくにつれて非言語コミュニケーションの割合は減ってきますが、それでも多くの親子は非言語コミュニケーションを日常的に行っています。
その中でも、とっさに相手に合わせてしまう無意識の反応パターンの原因になるのは親の態度や雰囲気によって子どもをコントロールすることです。
具体的には、親の「こうあるべき」という理想から子どもがはみ出した時に、怒っている雰囲気をかもし出したり、不機嫌になったりすることです。
親の中に「こうしたほうがいい」「こうしてほしい」「こうあるべき」など意図があり、それを態度で示すことは実際によくあることなのではないかと思います。
私は、親が不機嫌になると「これはしちゃダメだったんだ」と落ち込んだことがよくありました。そして「次からしないようにしよう」と心がけたものです。
このように非言語でなにかを伝えることによって、相手を自分の期待通りに動かそうとすることはコントロールにあたります。
親が子どもに対して、言葉で自分の気持ちを伝えようとせずに態度で示すことが多いと、子どもは「顔色を見る」「空気を読む」など非言語のコミュニケーションを身につけ、相手に合わせて自分の行動や意見を変える傾向をもちます。そして、大人になってもその方法で人と関わります。
これがとっさに人に合わせてしまうパターンの原因です。
無意識に相手は正しいと思ってない?
また、そのパターンの裏には相手の方が正しいという選定がある可能性があります。
こんな感覚ありませんか?
- 自分の意見に価値がないような感覚
- 相手と違う意見を言ってはいけない
- 相手と違う意見は否定されそうな怖さ
- 相手に合わせなければいけないような感覚
- 自分の意見を言うことは相手を否定することになる気がする
- 相手の意見がいつも正しい気がする
- 意見が違うこと=否定と感じる
親子関係の中で意見を押し付けられたり、よく分からないまま怒られたり、幼少期に自分の感覚や意見が尊重されていないと感じる経験がこんな感覚を持たせることがあります。
子どもにとって親は正しいことになりがちです。
親がこれが正しいと主張しなくても、どんなに些細なことでも親の価値観や主張は子どもにとって正しいことです。親が言っていることを正しいと思って真似する子どもってよくいますよね。
親が正しい世界から抜け出して自分の価値観を構築していくのが反抗期ですが、この時にうまく自分の価値観が作れないと自分の意見がよくわからなくなって、親に合わせる反応パターンを引きずったまま大人になってしまう可能性があります。私は反抗期に反抗しきれなかったのでそのパターンをしっかり引きずりました。
そのパターンを引きずって、大人になっても相手が正しくて、自分がそれに合わせるということを繰り返していました。
でも本当は正しいことなんて何もないのです。
自分の感じたことが自分にとっての真実です。
では、自分の真実を大切にして、とっさに人に合わせてしまうパターンからはどう抜け出せぱいいのでしょうか。
対策はいったんその場を離れてから考えること
反応的に合わせていると自分が何を感じているかがその時に分からなくて、後で「こんな風に言っておけばよかった」「思ったことが言えなかった」「本当はこうしたかったのに」なんてことになってしまいます。
相手にとっさに合わせてしまうパターンを自覚している人は、保留できることはいったん保留にさせてもらって、考える時間をもらうといいです。
無意識に合わせていることを避け、意識的に自分と話し合う時間を持つためです。
もし、返事をしなければならないことがある場合は「予定を確認してからお返事していい?」「今すぐ分からないからちょっと時間もらっていい?」「少し考えさせて」など言葉を用意しておくとスムーズに対応できます。
特に発言する必要がない場合は相手の意見に同調せず「自分はどう思うかな」と意識を向けておきます。
その場を離れた時にゆっくり自分の意見を構築してみてください。
相手のことを気にせず、自分の意見を形にできる度合いが上がると思います。
その場で結論を出す必要はありません。
とにかくゆっくり自分と相談です。
曖昧な境界線を明確にする「主語」
周りの言っていることが正しいと感じる、もしくは正しさを押し付けられる感覚がある、そういう時は自分と相手の境界線が曖昧になっている可能性があります。
そこから抜ける方法は主語をつけることです。
主語をつけて考えることでまず誰の意見なのかをはっきりさせてみてください。
そして、相手の言っていることがこの世界の正しいことではなく、ひとつの意見であることをしっかり認識しましょう。
そして、すぐに自分の意見が分からなかったとしても、自分の意見を存在させるスペースを確保しておきます。
「相手は」という主語の後に、「私は」どうかを考えてみるのです。
たとえ「普通はこういうのがあたりまえだよねー」なんて言い方されたとしても、そう言った人がそれそう思っているというだけのことです。
人の数だけあたりまえのこと、普通のことがあります。その似通ったものが集まってなんとなく社会の中での普通だと認識されやすくなっているだけですから、自分はどうなのか、しっかり考えていくことが大切です。
自分が主語のこと=自分が決める
主語になった人には主語に続く文章の決定権があります。
「私は」ではじまる文章は、後に続く言葉を「私」だけが決めることができます。
例えば私がお腹がすいているとき、「私はお腹が空いた」と言うことができます。
お腹が空いているかいないかは私の決めることで周りの人が決めることではありません。
ここで他人のBさんが私のお腹の空き具合を決めることはできません。「さっきご飯食べたばっかりだから勘違いじゃない?」などというのは本当にお腹が空いた私にとっては採用する必要のない意見です。
主語の後には楽しい、悲しい、腹がたつなどの感じていることや意見が続きますが、それを決めるのは主語になった人だけです。
感じていることや意見は自分だけに決定権があります。
他の人には決定権はありませんから何を言われても変更する必要はありません。
相手が主語のこと=相手が決める
同じように相手が主語のことは相手が決めます。
ちなみに、あれこれ言ってくる人っているかもしれませんが、それにも主語をつけて考えてみるとあれこれ言うのも相手の自由だとよくわかります。
Bさんの「さっきご飯食べたばっかりだから勘違いだよ!」と言うのは主語をつけると「Bさんは」私さんがお腹が空いているのは勘違いだと思っている、ということになります。
Bさんがお腹が空いたと言っている私を見て、勘違いなんじゃないかと感じたわけです。
こう感じること自体は発言したBさんの自由だし、Bさんが決められることです。
こんな感じで主語をつけることで、相手と自分の境界線がはっきりしてきます。
言わないと分からないという性質
主語になった人は、主語に続く感覚を言葉にして相手に渡さなければ相手に理解されることはありません。
つまり、自分の考えていること、してほしいことなどは言わなければ伝わらないし、逆に相手が言葉にしていなければ相手の感じていることを理解することはできません。
とっさに人に合わせてしまう人は、直接会ってコミュニケーションをとっていると相手の表情や声のトーン、雰囲気で色んなことを判断したり、逆に態度で気持ちを伝えようとしてしまうことってあるのではないかと思います。私もずっとそうでした。
何も言われていないけど「怒ってるのかな?」「何かしちゃったかな…」と心配になったり、「本当はこうしてほしいのに!」と言う要望や相手にわかってもらえない感情を態度で示したりするのは幼少期に体験した親との非言語コミュニケーションパターンを繰り返しているのかもしれません。
そもそも、非言語でキャッチするもの、キャッチしてほしいと伝えようとするものって言葉よりも正確に伝わるかが不確実なものです。形がない分、受け取った相手の印象に左右されやすいからです。
そこはわからないものなのだから、察して合わせなくていい、言わなければわからないのだ、ということを自分に伝えてあげてください。
「主語をつける」を実践しよう
日常生活の中で「主語をつける」をやってみてください。
心の中で「私は」をつけてみたり、「相手は」をつけてみたりするのです。
「私は」こうだけど「相手は」どうだろう?
「相手は」こう言っているけど「私は」どう感じるだろう?
「この人は」そうなんだな。
こんな感じです。
質問してみよう
相手が主語になった時、その後に続くことは相手しか分からないことです。相手はどうしたいか分からない場合は相手に尋ねるしかないです。
相手が主語になっている文章の続きは他人には分からないことだから、もしわからないことがあれば察するのではなくて、質問や確認してしまいましょう。
まとめ
とっさに合わせてしまうには幼い頃からの親のコントロールが影響しています。
反応的な自分に気がついたらまずは主語をつけて、どこが自分に決められる範囲でどこが相手が決める範囲なのか境界線をはっきりさせます。
主語をつけて自分に決定権がある範囲と相手に決定権のある範囲を繰り返し確認していくことで自分の領域と相手の領域のどちらも尊重できるようになってきます。こうすることで非言語コミュニケーションから言語コミュニケーションに移行することができます。
言葉でのコミュニケーションを優先することは相手へ無意識に合わせてしまうパターンを止める重要な考え方です。
「主語をつけて、それぞれの領域を尊重する」試してみてくださいね。
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