自分探しの旅のしおり

なんとなくもやっとしていて、憂鬱な気分になったり、ピンとくるものがなくてかわり映えしない日常を送っていたりすると、旅に出たくなる人も多いのではないかと思います。
本当の自分ってどこにいるんだろうと思う人は新しい自分や本当の自分のとの出会いを期待するかもしれません。
自分探しの旅は出ないほうがいいとか、行くことで気付きもあるから無意味ではないとかいろんな意見があるようです。
私もノマド生活をしていていろんな場所に行きました。
それで、旅で見つける自分には2種類あるのではないかと思ったのです。
同時に本当の自分に出会うために必要なことも体験を通して理解しました。
非日常的な旅を通して新しくて本当の自分と出会いたくなった人のために、事前に知っておいたほうがいいことやうまく旅の効果を受け取るためのヒントなど失敗しない自分探しの旅についてまとめました。
この記事の目次
自分探しに出たくなる状況
自分探しの旅に出たくなる状況って
- 今の自分にしっくりきていない
- 何かに蓋をしている
- 自分とは違う自分を自分だと思い込んでいる
- ピンとくるものややりたい事が見つからない
- なんかモヤモヤする
- 刺激が欲しい
こんな状態ではないでしょうか。
本当の自分がどこか別の場所に行けば発見できるような気がするということは今の自分は本当の自分だと感じないということです。
生きずらさを感じていることと思います。
なんで今の自分は本当の自分ではない感じがする、もっと他に何かある気がするのか原因がはっきり分からないので解決しずらく旅に出ても時間や経験をうまく使いこなせないというのが現状かもしれません。
自分探しで答えが見つからない理由
先ほど書いたように明確な原因が分からないので解決しずらいというのは大きな要因です。
それ以外にも自分は自分以外の何者でもないので、外に探しに行ってしまうと見つかりません。
答えは自分の内にあるのです。
でも、旅は結構やる事が多くなるもので泊まる場所、食事、交通手段など普段の生活では特に調べなくてもよかったものを一から調べる必要があります。
海外だとかなり勝手が違いますのでそこにエネルギーを使ってしまって自分と向き合う時間がない、なんて事もありえます。
また非日常で情報や刺激が増えることで逆に混乱するケースもあります。
自分の軸がしっかり定まっていないと他の人の意見が自分の意見だと勘違いしてしまったり、本当の自分とは全く別のベクトルに影響を受けて進んでしまうリスクもあります。
自分探しの旅で見えてくるものってあるの?
ここまで書くと、なんだか旅に出ることで自分を探そうなんて無理な話に思えてくるかもしれません。
それでも環境を変えることで見えてくることもあります。
環境が原因だととらえがちな自分の習慣が本当に環境が要因なのか自分の性格からくるものなのかが分かりやすくなります。
例えばよく夜更かしをしていてそれは仕事が忙しくて帰りが遅いからだと思っていた人が、旅先でたくさん時間があるのに同じように夜更かししていてこれは環境のせいではないと気がつく、という感じです。
現時点での自分の行動パターン、思考パターン、反応パターンを見つけるには環境を変えてみるのは有効です。
今の自分を正確に知るという意味での自分探しはうまく行きやすいかと思います。
でもきっと代わり映えしない日常から抜け出したくて、本当の自分を知りたいと願って旅に出る人が見つけたい答えはそれではないのではないでしょうか。
旅で見つける2つの自分
その1「今の自分」
自分探しの旅で見つける自分には2種類あります。「今の自分」と「本当の自分」です。
先ほども書きましたが、夜更かしするのは環境のせいじゃなかったんだ、と気がついたり、毎日味噌汁飲んでたけど、日本食欲しくならないから食べ物にこだわりないのかもなぁ…なんて小さなことから、人と話すときには聞き手になりがちだとか、「今の自分」が分かるようになります。
外の環境が変わると自分が浮き彫りになったり、今までの肩書きや役割が使えなくなって自分のことがよく見えるようになるからです。
ここで知った自分は「本当の自分」ではありません。
成長過程に受けた影響を無意識にたくさん含んだ自分です。
この成長過程に受けた影響が自分探しの旅をしたくさせる大きな原因でもあります。
その2「本当の自分」
「今の自分」は「本当の自分」じゃない可能性が高いのです。
どういうことかというと、私たちは大人になるまでに教育環境や家庭環境など周りの影響を受けて成長します。
そこで身につけた感覚やパターンがずっと残っていて、自分の性格だと勘違いして生きていることが多かれ少なかれあります。
だから違和感を感じて本当の自分を探しに旅に出たくなったりするのだと思います。
それは大概、生きずらさにもなっているものです。
例えばよく親が怒っていると人の顔色を気にするようになります。
そのため「気づかいをする人」とか「優しい人」とか言われたりしますが、実際は人目を気にして自分を表現できないことがストレスになっている、という感じです。
勘違いして身につけたものから自由になって本当の自分を見つけるためには外へ旅に出ることは必ずしも有効ではありません。
自分のことを見つめたり、問いかけたり、内への旅の比率がかなり高くなってきます。
外へ旅と内への旅、両方意識すると効率的です。
外への旅は長い期間行かなくてもいいと思います。内への旅は場所を選ばず日常生活を送りながらすることができます。
旅に出て自分を見つけたいと思ったら、旅の前に準備しておきたいことがあります。
旅の準備
準備1 目的を明確にする
「本当の自分を見つける」とか「自分を生きる」という言葉って何を示しているのか曖昧な言葉ですよね。
まず、旅をする上で目指すところを明確にしておきます。
本当の自分を見つけた状態は今の自分の感覚や感情を否定せずそのまんま感じられる状態、そして、心の中には成長過程で身につけた勘違いがたくさんあるので勘違いを紐解いた状態です。
その上でキャッチしたものを大切に選択を積み重ねて生きている状態が自分を生きているということです。
準備2 自分とは何かを教えてくれるメッセンジャーについて知る
私たちは自分の本質を教えてくれるメッセンジャーを持っています。
感情というメッセンジャーです。
感情は本当にたくさんのことを私たちの心の奥から運んできます。その中には癒されたい傷に関する感情もあれば、本当にやりたいこと、好きなことを教えてくれる感情もあります。
感情をキャッチして自分についての理解を深めることができます。
旅が始まる前から今何を感じているのかに目を向けてみましょう。
感じていることが分かるということは自分のことが分かるということでもあります。
準備3 自分を受け入れる決意
嬉しくても嫌な気持ちになってもそれが全部自分です。
それをそのまま受け入れることが重要なスキルになります。
自分のことを批判的、否定的に見たり、分析ばかりするのは感情がいろんなものを運んできてくれることを無視することにもなってしまいます。
今はそうなんだなーと認めることを意識するとヒントがたくさんえられます。
今答えが見つかっていないことに対する不安やもどかしさ、焦りなども含みます。
準備4 分からないことをそのままにする勇気
自分の感じていることって全部キャッチできるわけではありません。
言葉にならない感覚もあるし、捉えることすらできていない感覚もあります。
無理に分かろうとしたり、言葉にまとめようとすることでなかったことにしてしまうと、ますます本当の自分は遠ざかっていきます。
分からないことは分からないままにして、自然と理解が深まることを待ってみてください。
準備5 自分探しを楽しむこと
自分って日々刻々と移り変わっていくものだと思います。
玄米食べたい時もあれば白米食べたい時だってあります。急にブロッコリー食べたくなったりとかもします。
そういうリアルタイムで立体的に把握した自分の中になかなか変わらない要素も存在するのではないかと思うのです。
一つひとつそういうものに気がついたり、成長過程での勘違いを解いていくことは外国に旅するのと同じくらいの新鮮さと常識が心地よく覆っていく感動があります。
今の自分が感じていることを認める心地よさや新しい自分の一面を発見する楽しさを味わうことが自分探しの旅の醍醐味ではないかと思います。
まとめ
本当の自分というのはどこかに行ってしまうわけでも消えてしまうわけでもありません。今は分からなくなっているだけで、ちゃんと自分の中にいます。
自分を感じられるようになれば、ちゃんと見つけられるのですから焦る必要はないのです。
そのために自分とは何かを教えてくれるメッセンジャーの感情とうまく付き合って、内への旅を楽しめるといいのではないかなぁと思います。
そこには当たり前だと思っていた常識が心地よく覆っていくような感動が待っています。
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