やりたいことがわからないのは過干渉な親が原因?自分でできる!親から自由になる方法

「自分のやりたいことってなんなんだろう」
就職したものの、この仕事じゃない気がするけど、他に候補もない、夢中になれるものもない…。
「好き」を仕事にしたいけど「好き」という感覚がまずわからない
という方はもしかしたら親が過干渉だったのかもしれません。
親にあれこれ言われたり、親が厳しかったりすると自分のやりたいことが見つけられなくなってしまうことがよくあるんです。
ちなみに周りから見てどうだったかとか、親がいい親であろうと努力していたかとかはあんまり関係ありません。子ども本人が、どう感じたかが重要です。
私たちは思った以上に親の影響を受けて育っています。
- やりたいことがわからない
- 好きなことがわからない
- 好きという感覚がよくわからない
- 自分のことがわからない
という人生の迷子状態の場合は親の影響を見てみると道が開けるかもしれません。
実際に、親の影響について自分で把握するのは難しいのでチェックリストを用意しました。
「自分の親、過干渉かも!」と思ったら、親から自由になる方法もぜひやってみてくださいね。
過干渉な親の態度
過干渉な親はこんな態度をとります。
子どもを待たない
- 子供に意見を聞いて、返事をじっくり待つということをあまりしない
- 「早くしなさい」
- 「これはこうでしょ!」
- 「ぐずぐずしないの」
- 「どうして分からないの!」
友達を選ぶ、もしくは友達付き合いに口出しする
- 友達の悪口を言う
- そんな子と付き合うのはやめなさいと指示してきたりする
- 子どものケンカに割り込んで親の価値観で解決しようとしたりする
子どもの好みを尊重しない
- 毎日着る服を親が用意する
- 子どもの好みは尊重されない
- 子どもの選んだものが好みに合わないと批判しがち
- 「そんなののどこがいいの?」
- 「こっちの方が素敵じゃない?」
子供の行動を把握しようとする
- 宿題や学校の準備に口を出す
- 門限が厳しい
- 出かける時、いつどこで誰と会うのか言わなければならなかった
- 彼氏ができたら必ず報告しないといけない
- その他、謎のルールを強制される
- 携帯電話や子どもの日記を見たりする
コントロールしようとする
- 子どもが自分が望むように動かないと脅すようなことを言ってコントロールする
- 「そんなことやるともう知らないからね!」
- 「そんなことする子はうちの子じゃありません」
- 「そんな風に育てた覚えはありません」
- 不機嫌になって態度で示すこともある
私の親は自他共に認める過干渉な親なので、この中にあることは結構言われました。
境界線が曖昧
あれこれ口出しするのって、相手と自分の境界線が薄いからなんです。それゆえ、
自分が考えるベストなこと=子どもにとってベストなこと
って感じになりがちです。
だから相手の意見を尊重して、「どう思う?」「なんでこうしたの?」という言葉よりも「こうでしょ?」「こうした方がいいよ」って言葉になっちゃうんですね。
ちなみに、過干渉な親でも自立していることはいいことだと考えている場合は「自分で考えなさい」「やりたいようにやってみなさい」と言うことはあります。
私の母は過干渉でしたが、口では「好きにしなさい、やりたいようにやってみなさい」と言うことが多かったです。でも、自分の理想から出てしまうと不機嫌になったり怒ったりしていました。
「私(母)のいいと思う理想の範囲内で、自分で考えてやってみなさい、好きにしなさい」って感じでした。
「そんなの私にはわかんないよ、、」って感じでした。
そんな感じだったので私はいつしか、母がいつ怒り出すかビクビクして、母の感覚に合わせるようになりました。自分で考えるのは諦めていました。
そんな私に、母は『考える練習をしよう』という本を買ってきました。自分で考える時間を奪ってしまっているのに、考える力がない娘を心配する…すれ違いが悲しくなる、今では笑えるエピソードです。
過干渉な親を持つ生きずらさ
過干渉な親を持つと、様々な生きずらさを感じるようになります。
例えば
- やりたいことがわからない
- 夢中になれることがなくて長続きしない
- 「なんか違うんだよなぁ」って思う
- 飽きっぽい
- 自分はダメだという感覚がある
- 無感覚
- 普段は無感覚のわりにたまに理由のない苛立ちを感じる
- 無気力感がある
- コミュニケーションがうまくいかない
- 極端な思考の癖
- 思い込みが激しい
- 頭で考えがち
- 自分に自信がない
- 人と比べてしまう
- 自分がいない感じがする
あてはまるものはありましたか?
親が過干渉な可能性はあったでしょうか?
なんでやりたいことがわからなくなるの?
過干渉な親を持つ生きづらさの代表に「やりたいことがわからない」というのがありますが、まずはなぜやりたいことがわからなくなるのかご説明しようと思います。
見つける時間を失う
親にあれこれ言われて、親の言うことをやらなくてはならないと、本当の気持ちが抑圧されていきます。
自分で我慢したつもりはなかったとしても、やりたくないことをするというのは無意識に抑圧となり、その抑圧は否定になります。
抑圧と否定の環境にいると本来の自分を育てる時間を失ってしまいます。
はじめからやりたいことがはっきりしている人ってそんなに多くないんです。
「興味あるなぁ」と思うことをやってみて、違ったり失敗したらやり直す、そんな繰り返しで自分を知り、自分の価値観を作って、自分を育てていくものです。
でもその時間が取れないのが過干渉な親に育てられた子どもの大きな特徴です。
自分の価値観をつくる代わりに親の理想や価値観を受け入れ、それに沿って行動することになります。
主観的な感覚では「やりたいことがわからない」かもしれませんが、厳密にいうと自分が育っていないので「自分がいない」という感じです。
本来の自分の代わりに、親の価値観を取り込んだ「作り上げた自分」がいるのです。
ちなみに、一度取り込んだ価値観をキャンセルすることもできます。
それが反抗期です。
反抗期は親から受け継いだ価値観を一度手放して、自分の価値観を構築していく大切な時期です。
でも過干渉な親を持つと反抗期があんまりなかったという人も少なくありません。
私も反抗期はあったものの、いい子になろうとしてしまって反抗しきれませんでした。
親に見捨てられるのが怖かったのだと思います。
反抗期がきちんとあれば、親の理想や価値観の影響がいくらあっても「私の価値観はこうです!!」って自分を確立していけるんですけど…
できなかったんですね。
本来の自分を育てるという観点から言うと、反抗期は反抗し尽くすのが重要なんです。
こうやって本来の自分が育たないまま、気がついたら本当の自分とは違う場所まで歩いて行ってしまいました。
感情がたまって無感覚に
感情はメッセンジャーです。
感情は自分が何をしたいか、目の前で起きていることに対してどう思っているのか、心の奥の本音を教えてくれます。
過干渉に育てられると、感情はメッセンジャーとしての機能を失ってしまうんです。
過干渉の場合は、理想や価値観を押し付けられて、心の奥に怒りがたまる傾向があります。
怒りがたまると、たまった怒りがメッセンジャーとしての感情の働きを奪います。
こうなると心の奥の本音を運んで来てくれる感情というメッセンジャーをうまく使いこなせないので、本当にやりたいことがなかなか聞こえてきません。
私は、普段は無感覚になっていることも多かったのですが、イライラしたり、憂鬱になったりと感情に振り回されていました。
親から自由になるには
過干渉な親の影響を受けた人は、「自分のことややりたいことがわからないままなのか」というとそうではありません。親の理想ではなく、自分の心の深いところで送りたいと思っているほんとうの人生を送ることは可能です。
では、ここからは過干渉な親の影響から自由になって、ほんとうの人生を始める方法を見ていきましょう。
本当に不思議なのですが、自分の内面が変わると親も変わります。私の母も過干渉の代名詞という感じでしたが(笑)今や跡形もありません。いつでも味方でいてくれる人、という感じです。
心の自由が、現実の自由を作っていきます。
ということで自分でできる親から自由になる方法をいくつかご紹介しますね。
思考をおやすみして、感覚を大切にする
過干渉な親に育てられると「やりたい」という感覚ではなく「やらなきゃ」で動いてしまうことが多いかと思います。
その多くは親が求める理想から派生した他人軸の自分です。
「なんでもできる自分」「人に優しくいられる自分」「物分かりのいい自分」「能力のある自分」など理想に合わせて自分の行動や感じることさえも制限してしまうこともあります。
中にはスーパーマンのようになんでもできてしまう自分やなんでも知っている自分、褒められるようなできる自分になろうとしていることもあります。(これは過去の私。笑)
そんなパターンから抜け出して本音を大切にするには「どういう自分でありたいか」ではなく、「今、何を感じているのか」に目を向ける習慣を身につけていくことが重要です。
思考はいったんおやすみして、本音や感覚に耳をすます時間をつくりましょう。
毎日の生活の中で、
- 健康のために食べるのではなく、今食べたいものを食べる
- 近道ではなく通りたい道で帰る
- 寝なきゃいけない時間ではなく寝たいと思った時に寝る
など、小さな実践しやすいところからやってみてください。
感情を感じる練習
過干渉で育てられた人は親に合わせるために感情を抑圧するケースが多いです。
メッセンジャーとしての感情を取り戻すため、日々の生活の中で感情を感じることを意識してみてください。
嬉しかったこと、悲しかったこと、腹が立ったことなんでも大丈夫です。
はじめは感情が動いたことに気が付いたり、感情を抑圧することがあるということに気がつくだけでも大きな収穫です。
こちらも小さいことから始めてみてください。
「駅員さんにこんな態度を取られてちょっとイヤだったな〜」
「朝寝坊したからちょっとへこんだ。朝は気分よくいたいのに」
「コーヒー美味しかったな」
とかその程度です。
頭で色々考えたり、分析せずに、感じたままを大切にするのがポイントです。
やりにくい時は感じたことや思ったことをそのまま紙に書いてみます。
「なんで」よりも「どんな風に」を書くようにしてみると感覚的になれます。
なんで嫌かより、どんなふうに嫌か
なんで嬉しいかより、どんなふうに嬉しいか
って感じです。
まずは、日々感情が運んできてくれるメッセージに耳を澄ませてみましょう。
感情の力をかりて傷を癒す
さて、ここからは上級編です。
過干渉な親に対して反抗期の時に感じるような怒りをもっている人は多いです。
「本当はそうじゃないのに」「なんでわかってくれないの?」そんな感じです。
過干渉は「お前はダメだ」という否定のメッセージになるからです。
そんな感情を頼りに心を癒す方法です。
ステップはこちら。
①親に対する怒りを見つける
②どんな風に腹が立つか素直に紙に書く
「こんなことされて嫌だった!」「なんで分かんないの?」「決めつけないでほしい」など思ったことを素直に書きます
③自分の感じたことを肯定する
自分の気持ちに思い切り味方して「そんな風に思うのは当たり前だよ」と寄り添う。
④自然と深いところにある感情にたどり着くまで気長に続ける
実は怒りの深いところにはもうひとつ関連した感情があります。
怒りを肯定して感じることで、もうひとつ深い場所にある別の感情に触れることができます。
自分が「こんな風に思ってたんだ」と深いところの感情に気が付くことが癒しそのものです。
私の体験
私は「話を聞いてほしい、決めつけないでほしい、理解してほしい」と感じていて「なんで決めつけるの」「なんで分かってくれないの」と怒りを感じていました。
その下には一番理解してほしい母に理解されない悲しみがありました。
少し時間はかかるかもしれませんが、気付くことが癒しを運んできます。
そして癒されることは親の影響から自由になることです。
親の価値観や思い込んでしまったことを手放す
なかなか変えられなかった思い込み、パターンには心の傷が絡んでいます。感情の力を借りて、癒しを勧めることでその思い込みに気がつくこともたくさんあります。
生きづらさにつながる親の価値観はどんどん手放していきたいところです。
人生を選ぶ自由
親の過干渉を自覚した時って、親のこと責めてしまうと思います。
私は責める気持ちでいっぱいでした。
人生が奪われたような気がしていました。
なんか「奪われた青春」という感じでした。
もう自分の人生を失ったような気持ちであきらめを感じていました。
でも内面の取り組みをすすめるうちに、あきらめる必要なんてないということが分かってきました。
人って変われるからです。
親のせいにしていたら自分の人生はずっと自分の元には戻ってきません。
やりたいことがわからないことや生きづらさを抱えていることが親の過干渉が原因だと分かったなら、成長過程で持てなかった本来の自分を育てること時間を持つことで人生は自分のもとに戻ってきます。
だから過干渉について知るということは、自分の本当の人生を始めるのか、奪われた感覚のまま生きるのかということを選択する自由を手に入れるということです。
自由になった先の新しい世界
過干渉は子どもを最も不幸にできる確実な方法だと言われています。
確かにそうだと思います。
でも、ほんとうの人生を始めると見える世界は変わっていきます。それは「あるべき自分」「やらなきゃいけないこと」につぶされていた本来の自分が息を吹き返してくるような感じです。
ひとりで親の影響を扱うって本当に根気のいることだと思うのですが、諦めないで欲しいなぁと思います。
もしワークをやってみて、うまくできなかったこと、どうしたらいいかわからなくなったこと、などあれば相談してもらえたらと思っています。ほんとうの人生を始めたいと願う人を応援します。
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