「やりたいことがわからない」潜在意識にあるほんとの理由2〜エゴ編〜

やりたいことって本来は自然と見つかっていくものです。
でも世の中を見回すと、そううまくいくケースばかりではないようです。
見つけようとしてなかなか見つけられないのには理由があります。
潜在意識にあるいくつかの要素が本音をキャッチすることを邪魔してしまうからです。
そんな、やりたいことがわからなくなる潜在意識にある理由を書いています。
「エゴ(防衛本能)」「トラウマ」「感情」などが関係しあって本音をキャッチすることを邪魔してしまうのですが、前回はトラウマについて書きました。
今回は「エゴ(防衛本能)」を解説しつつ潜在意識のトリックと思い込みについて見てみたいと思います。
この記事の目次
自分の気持ちにわざと気がつかない?
簡潔に言うとやりたいことを見つけたいと思っていても、潜在意識はそれに気付きたくないので自分の気持ちにわざと気がつかないという一面がある、ということです。
この意外な自分の一面に理解を深め、うまく付き合っていくことでやりたいことをキャッチしやすくする方法をお伝えします。
エゴという防衛本能
エゴって聞くとわがままとか利己的とかそんな言葉を連想する人もいるかもしれません。
でもここではエゴというのは短期的な防衛本能と理解しています。
自分を守るために危険を避けようという働きです。
危険だと思ったら警報を鳴らしてお知らせしてくれます。
警報が鳴ると怖いという感情が動いて身の安全が保たれます。
例えば、ヤカンを触って熱かったら火傷しますから「ヤカンを触ると危険!」というのはエゴが身体を守るためにしてくれた学習です。
熱いヤカンを見るとエゴが警報を鳴らすので「触りたくない」と無意識に触ることに対する怖さがわいて、そのおかげで火傷することなくお湯を沸かせるわけです。
思ってるよりエゴって私たちの味方です。笑
エゴは勘違いする
でもこのエゴはわりと勘違いしやすいのです。
間違った学習をしてしまいます。
勘違いがもとで危険じゃないことも危険だと感じて怖くなってしまったりするわけです。
基本的には自分を守るため、傷つかないようにするため、不都合なことが起きないようにするために警報を鳴らします。
しかし成長過程でする間違った学習によって、ならなくていいところで警報がなって怖さを感じていることがあります。
この怖さのせいでやりたいことをキャッチしずらくなります。
やりたいことを見つけようとしたときに、どんな怖さがあるかよくある例を具体的にあげてみます。
不都合なことが起きるのが怖い
やりたいことをやると不都合なことが起きるという思い込みがあります。
例えばやりたいことをやるにはストイックに努力をしなければいけない、やりたいことを一つに絞ってそれだけに打ち込むのがいいことだなどです。
こうなるとやりたいことが見つかってしまうとストイックに努力しなくてはいけないし、それ以外のことができなくなってしまいます。
逆に大変な毎日になりそうです。
やりたいことをやっている人はその道のプロフェッショナルで、たゆまぬ努力をしているイメージがある場合はこの思い込みを持っている可能性があります。
あまり見つけたくなくなってしまうのも想像できますよね。
厳しい習い事をしていたり、ひとつのことがちゃんと終わるまで他のことができなかったりするとそんなふうに思い込んでしまうかもしれません。
ちゃんと努力しなければ認められない、プロになってはじめて認められる、それには辛い努力が必要だ、ひとつひとつちゃんとやらなくては!という感じで勘違いする場合があります。
短絡的な性質があるんですね。
自分を素直に表現することが怖い
「トラウマ」とも深く関係してくる部分です。
自分を素直に表現することに怖さを感じているケースです。
これは自己否定が強い場合や幼い頃に自分の意見を尊重されなかった、バカにされたと感じている場合に見られます。
自己否定が強いと自分がすることは周りから認められないのではないか、否定されるのではないかという感覚がいつもあります。
実際にイジメられてクラスの子にバカにされたことがあるとか、親に意見を否定されたことがある、自分とは違う意見を押し付けられて育ったという経験がある場合は怖さはもっと鮮明になります。
イジメられた時に言われた言葉や親に否定されたときの感覚をもう一度経験したいとは思わないですよね。
それが自分の素直な気持ちだったり、本当に好きなものだったりしたら余計に否定されたくないはずなので気がつくことをやめてしまうのです。
気が付かなければそれを傷つけられる心配なんてないからです。
失敗することが怖い
現代社会は失敗を良しとしない雰囲気があります。
失敗するのはかっこ悪いとか、うまくできたほうがいい、一度でできたほうがいいというのは割とよくある感覚な気がします。
やりたいことをやって失敗するくらいならやりたいことに気がつかないことを潜在意識は選んでしまうのです。
これも幼い頃に失敗を許されない感覚を強く抱いたり、失敗してそれをうまく消化できないで嫌な印象が残っているとこの働きに拍車をかけます。
テストで間違えたところをなんども見直しさせられる、失敗してみんなに笑われる、受験での失敗が許されないプレッシャーなど、時が経って思い出になっていることが案外ひっかかっていたりするものです。
やりたいことが分からなくて探しているのに、わざと気がつかないようにするってどういうこと?って感じかもしれませんがこういうエゴの防衛反応や思い込みがあるということです。
幼少期の体験や見聞きしたことをもとにエゴがアラートを鳴らす、怖さが刺激されてやりたいことに気が付けなくなる、ということです。
じゃぁ、もうやりたいことはこの防衛反応のせいで見つからないのかというとそういうわけでもありません。
エゴの防衛反応とうまく向き合ってやりたいことをキャッチしていく方法をご紹介します。
本音をキャッチする方法
前提 エゴは悪者じゃない
まず、エゴは悪者じゃないのだということをご理解ください。
自分を守るための機能です。
悪者にしてしまうとエゴは余計騒ぎます。
だって、エゴにしてみたら自分を守ろうと必死なわけで、無視すればどんどん大きな声を上げるしかないのです。
エゴとしては身体的にしろ社会的にしろ生死に関わることだと思っていますからそれはもう命がけです。
うまく付き合っていくために悪者ではないという前提が重要になってきます。
エゴとうまく付き合っていくにはエゴと相談するというベクトルと、勘違いを訂正するというベクトルがあります。
まず、怖さを見つける
何を怖いと思っているのかがわかればエゴがどんなことを危険だと察知して警報を鳴らしているかどうかがわかります。
見つけるためにはまず、怖さを見つめる、と心を決めます。
実際に怖さを感じている必要はないのですが、まだ感じられていない怖さがあるという前提を持って過ごしてみるのです。
少し意識を向けるだけで実は怖いと思っていたことが見つかるかもしれません。
嫌だなぁという感覚でも構いません。
わかりずらい場合はいくつかの「もし」を考えてみてください。
やりたいことに気がついてそれをやったらどうなるでしょうか。
みんなに笑われたりしませんか?
親はなんていうでしょうか。
うまくいきますか?
どんなふうに取り組まなければいけないですか?
それって大変でしょうか?
もしやりたいことが見つかってやったら案外大変で、失敗したり、認められなくて悲しい思いをする可能性があることを視野に入れて見てください。
エゴと相談する
なんとなく怖いかもしれないこと、見つかったでしょうか?
見つかったらそれが本当に怖いことなのか、逆にそれをすることで得られることがないかを考えてみてください。
例えば、やりたいことをやって失敗するかもしれない→失敗したら改善できる、という感じです。
デメリットもあるけどメリットもありそうだと思えてきたらエゴも納得してそんなに警報を鳴らすこともなくなります。
そんなに危険なことでもないよ、と教えてあげる感じです。
勘違いを訂正する
エゴの間違った学習はトラウマが関連しています。
根本的にはこちらを軽くしていくとエゴの間違った学習を訂正しやすくなります。
例えば、やりたいことをやって否定されたら嫌だと思うのには過去の経験が関係あります。
否定された経験があるからまた否定されるのではないかと思うわけです。
学生の頃いじめにあった経験や、意見を言った時に受け入れられた感じがしなかった、など自分を表現することで嫌な思いをしていると、再び同じような経験をすることを避けるために自分のやりたいことをして自分を表現することはエゴにとっては避けるべきことになります。
この場合はトラウマが癒されると同時にエゴの警報もおさまってきます。
まとめ
エゴの働きは防衛本能です。
エゴが「やりたいことをやるのは危険だ」と感じると警報を鳴らして怖さを感じます。
怖さは感じずらい感情なので、怖いからやめるというよりはやりたいことがはっきりしない、なんでかわからないけどやろうとすると別のことがやりたくなって気がつくと時間がない、考えていたのに気がついたら忘れてしまった、という感じになります。
エゴが危険に感じることについては間違った学習が多くあり、幼少期の体験や見聞きしたことに影響を受けている、またトラウマとも関連があります。
エゴは自分を守るための働きなので押さえ込むよりも、別に危険じゃないよ、逆にこんないいことあるよ、と伝えてうまく付き合っていくというベクトル、エゴの勘違いの元になっているトラウマを小さくして警報がならない状態にするというベクトルがあります。
エゴとうまく付き合えると、やりたいことが見つかる、やりたいことがすっきり自然にできる状態に近付いていきます。
怖さとうまく向き合ってスッキリやりたいことに取り組めるといいですね。
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